「アレルギー」は免疫反応が何らかの原因で、過剰に反応することによって生ずる症状全部を言います。
アナフィラキシーショックという言葉がありますが、これもアレルギーの反応の一つと考えてよいと思います。
これからの季節、蜂に刺されて、死亡者が出るニュースを聞くようになると思いますが、これはアナフィラキシーショックによるものです。
アナフィラキシーショックの症状は、全身のじんましんと、気道の腫れによるぜんそく、下痢、腹痛などがあげられます。亡くなるのは、気管支の腫れから、呼吸困難となり死に至ってしまうパターンです。
現代人は様々なアレルギーを持っているように思います。
アレルギー反応によって、花粉症のように鼻水が止まらなかったり、咳が出たり、耳や目のような粘膜がかゆくなったりします。
子供の病気として有名になった、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくなどもこのアレルギーによりもたらされるものと考えて良さそうです。
さて、気管支ぜんそくの話、
うちには今年3歳になった息子がいますが、生まれてから今まで、10回以上は入院歴があります。ほとんどが気管支ぜんそくによる肺炎です。
うちの子供の場合は、気候の変化でまず全身の抵抗力が落ちて、さらにたばこや線香などのストレスを受けることによって、気管が炎症を起こし、分泌物が多くなるために、呼吸が困難になり、うまく痰を切ることもできないために、気管から気管支、肺へと分泌物がたまり、肺炎となってしまうものです。
で、理学療法士のパパとしては、呼吸理学療法を行って、ある程度はぜんそくを収めることができます。
気管支ぜんそくは、のどから肺に至る途中に枝分かれしている管の部分です。
そこがアレルゲンで刺激されて炎症が起きてくると、痰が発生します。息を吐こうとするとそれが気管のあたりでさらにのどを狭めてしまうので、十分に息が吐き出せなくなります。
これがヒューヒューのどがなったりする原因です。
この状態が長く続くと、吸った息に対してはき出す息が少なくなってしまいます。
ここで実験。
「皆さん」息を吸い続けてください。入らなくてもまだ吸い続けてください。
苦しいでしょう?
そして胸がパンパンになりませんか?
ぜんそく発作の時、子供に「息を吸って」というのはマチガイです。
これ以上、入らないのですから、、、、
「息を吐いて」というのが正しいのです。
吐くことができれば、自然に肺に空気は入っていきます。
でも、体が緊張してしまった子供の発作時は、これも無理なんです。
これを「呼気介助」と(Squeeze)いう方法で吐き出させます。
まず、首や肩がものすごく凝っていますのでマッサージして安心させます。
そして少しずつ、息を出させるように声えかけしながら、
吐く息に合わせて、胸のあたりの肋骨を少しずつ両手で押し下げるようにしていきます。(胸の動きを助ける(介助する)ということです)
また、乳頭より下の肋骨は横方向にしかありませんので、
そこは息を吐くときに両脇のあたりから腰の方に向かって押し下げる感じです。
発作時は本当に固くてほとんど動きません。でも、あきらめず少しずつ行うことで肋骨が動くようになってきます。
子供には口をすぼめさせて、フウーとろうそくを消すようにはき出させるようにします。(口すぼめ呼吸 trapped air と言います)
こうすることで、気管の上部が狭くなることを助けるのです。
うまくいくと発作を収めることができます。
もちろん医者にはかからないといけませんが、
「呼気介助」はCOPDの方やひどく酔っぱらった方にも有効です。
かなり、体が楽になった感じがします。
そうそう、お父さんが酔っぱらって帰ってきたら練習相手のつもりで
やってあげてください。本当に楽になりますから。
posted by ぷーーさん at 22:07|
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