2008年02月12日

闘う!リハビリ

2月10日と11日の両日
NHKスペシャルで

「闘うリハビリ」

という番組を放送していた。

まず、脳梗塞で倒れた読売巨人軍名誉監督 長嶋茂雄さんの
インタビューだった。

一人で歩けるまでに回復し、言葉もゆっくりながら
相手に明確に伝わる会話が可能であった。
そして今もリハビリを続けているという。
200万人とも言われる脳血管障害の後遺症で悩む人々の、
代表であるかのように、力強く
発症から4年たった今でも戦い続ける強い執念を感じた。

さて、リハビリはまさに「自分との戦い」である。
長島さんは言う

「リハビリは嘘をつかない」

やったらやっただけ成果があるし、さぼったらすぐに
後退を実感する。
1日休んだら元に戻るのに2日かかると、
あの日から4年たった今でも、
そうはっきりと答える長嶋監督に、
長期間のリハビリに対する患者側の期待や熱い想いを感じた。

番組の中で、やっと
脳の可塑性が実証され、認知されてきている印象を得た。

今まで、中枢神経リハを担当してきた
多くのセラピストは、
経験の中で、漠然とそれを信じてきたのである。

確かに失われた脳細胞は二度と復旧されることはない、
では、失われた脳細胞によって機能を失った
四肢機能はもう戻らないのか?
答えは「否」である。

多くのセラピストは、昔から失われた部位に刺激を与えることで、
それが脳を刺激し、残された脳から新しい運動のネットワークが
形成されると信じ、様々な治療法を考案していったのである。

有名な漫画「北斗の拳」では、
通常人間は持っている脳細胞の30%も使っていない、
北斗神拳は脳を100%にまで使用するところに極意があると。

だったら僕らでも可能性があるではないか、
脳の片側を失っても元々両方で30%なのだから、
全部使えば85%まで使える。

中枢疾患の治療法で有名なのは、
ボバース概念(NDT)しかり、ルード法、ボイタ治療、植田法、PNF
など様々である。

いま、ハイテクノロジーの進化によって
脳の活性状態をリアルタイムに視覚化できる装置があるという。

驚きだったのは、麻痺した四肢の関節が動くようになると、
本来そこを動かすために働いていた部位の脳は働かず、
本来は麻痺していない側の四肢を動かす反対側の脳の一部が、
麻痺している側の四肢を動かし出すと言うことである。
そして、それを実現するためには、

「麻痺側への運動刺激が特に大切である」

こともわかってきたのである。

そして、ボクが一番注目したのは、その期間とか時期である。
CI療法といってわざと麻痺していない側の運動を拘束し、
麻痺して不自由にしか、動かせない側の四肢を
あえて積極的に使わせて、
麻痺している側の運動能力を高めようという治療法がある。

短期間集中で行い、発症から数年たった患者でも、
麻痺していた手が動くなど、かなり進歩が見られていた、

近年、病院ではリハビリの実施期間に制限が設けられ、
マスコミにも取り上げられ、大きな騒ぎとなった。

現在も緩和されたとはいえ実際のところはその期限で
リハ終了となるケースがほとんどである。

元に戻るが、

リハビリは

「自分との闘い」

である。

あきらめなかったものには何年たっても進歩の道が残されている。

せめて、”闘う意志”のあるものに対して

門戸を大きく開いて欲しいと思います。



posted by ぷーーさん at 23:35| Comment(5) | TrackBack(3) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
リハビリの講義、ありがとうございました。とっても参考になりました。「闘う意志のある者」へのリハビリの門戸を大きく開いてほしい…全く同感です。
Posted by dohi at 2008年02月13日 00:51
はじめまして〜☆
私も「闘うリハビリ」を見た者です。
以前、介護職をしておりました。
また私自身も長年、膝を痛めて手術を繰り返しましたんで、リハビリの辛さ、苦しさも多少わかります。

病院に勤めている方には失礼かもしれませんが、病院での1時間のリハビリも大事だけど、ふだんの生活での日常リハビリの積み重ねが、結果として現れてくる。
そんな気がします。
もちろん、PTやOTの方の指導が無ければ、我流の危険なリハビリになってしまいますね。
なんでも、ほどほどに、でも一歩一歩ですね☆
お邪魔しました〜☆
Posted by ペルドモ at 2008年02月14日 19:30
dohiさん。
巧く言葉がまとめられず、
いつも後悔の毎日です。
でも、ありがとう。

ペルドモさん
ようこそ、
自分も訪問リハするようになって、
家と病院のリハを
シームレスにつなぐにはどうしたらいいか
いつも悩んでいます。
でも、僕らはプロといっても、
患者さん自身が一番自分の出来ること出来ないことを理解しているのです。
だから、いつも協力者、応援者のスタンスを崩さず仕事しようと思っています。

トラックバック先の記事が
番組内容を良くレポートしていましたので、
参考にしてください。

http://2325.at.webry.info/200802/article_1.html
Posted by ぷーーさん at 2008年02月16日 20:03
いきなりのトラックバック、失礼は無かったかと心配です。ブログの世界は新参者で暗黙のルールとかまだ把握できていません。
こちらの記事他を読ませて頂いて、なんとなく同じものに関心がある方かなとという気がして、思わずトラックバックしてしまいました。今後もちょくちょくお邪魔させて頂きたいと思います。よろしくお願いします。
Posted by 虫屋のもっちゃん at 2008年02月16日 20:33
あきらめなかったものには何年たっても進歩の道が残されている。

せめて、”闘う意志”のあるものに対して

門戸を大きく開いて欲しいと思います。


ぷーーさん、本当にそうですよね。自分の人生をなぜ他人に決められてしまうのか?これまでのリハビリ医療のあり方はズレていたと思います。私は技術を施す側の人間ですが、「諦めなさい」と強引な説得、諦めなければ「リハビリ中毒だ」「障害受容が出来ていない」と言う専門家の多いことに驚いてきました。全ては治療者側の責任はないという強引な姿勢・・・変です。勿論実際に臨床では非常に困難な症例も多いのも事実です。しかしそんな時も、治療者側としての技量不足、精一杯自身としては行いましたが、私の技術が及ばなくて済みませんというべきで、そういえば全面否定ではなく、当事者さんが求めれば、可能性は持続すると思います。決めるのは私のような治療者ではありません。なぜ私ごとき治療者が人の人生、頑張る、諦めを決める事ができましょうか?諦めるのが決して悪いとも思っていません。しかしそれを決める事が出来るのは当事者自らの人生だと思います。

トラックバックさせていただきましたが、
>あきらめなかったものには何年たっても進歩の道が残されている。

>せめて、”闘う意志”のあるものに対して

>門戸を大きく開いて


この思いを実現するために発言をし、そして微力ながら証明する臨床事例を共に勝ち取りたいと思っています。

Posted by メントレ at 2009年02月12日 03:40
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